シェアハウス暮らしの始まり

成田から新宿駅に向かうバスの中は、誰も喋らず本当にひっそりとしていて、話すときでも、耳元で囁く程度だ。日本に帰ってきてからの一番の違和感は交通機関での人々の振る舞いでした。

中国では、人々はみな大きな声で会話し、笑い、食べ、マイク付きイヤフォンを使い携帯電話で自然に通話をしていました。全員が全員そうなのだから、悪目立ちすることはなかったのです。たった2年間での中国暮らしてそう思うのですから、留学や仕事で初めて日本に降り立った外国人は「こいつら、機械人間なのか!」と本当にびっくりすると思います。一方で満員電車のパーソナルスペースを侵犯しまくる様子は狂って見える。自分もその狂いの輪の中に入っていかなければなりません。
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石門金剛宮 四面佛

プランも何も考えずに来ている台湾で、もはや時間を持て余し始めていた。
台湾のもっと面白いところに行きたい焼。
そんな中見つけたこのブログ。
台湾のパラダイス!金剛宮への道【前篇】 | 京都ぬるぬるブログ
圧倒的熱量で綴る金剛宮に鎮座するめんたま飛び出た像に対する愛。
読みながらも、「ここまで熱くなることはないだろうなぁ…」とは思ったのだけれど、なかなかにユニークな場所だったので行ってみたのでありました。 続きを読む “石門金剛宮 四面佛”

高美湿地

世界のトラベラーに大人気のウユニ塩湖
あんな感じのところが台中にある。
でもこの日はあいにくの曇り空と、体が傾くほどの強風で、鏡張りの景色は見ることができなかった。
湖の風は凄まじく、風車を大回転させている。

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台中 彩虹眷村

ある日、元国民党軍の外省人、黄永阜爺さんが暇つぶしに自宅に絵を描き始めた。

描き進むに連れて、自らの絵筆より生み出される極彩色に、黄爺さんは夢中になっていった。 描けば描くほど筆が進み、幼少の頃より黄爺さんの頭に巣食っていた幾つもの奇妙奇天烈な生き物たちや景色が際限なく描かれていった。

もはや自分の家や壁などのキャンバスでは足りなくなっていった。腕は唸りを上げて更に描くことを欲していた。
腕が意思を持ったかのように、描きまくった。無限に湧き上がる創作意欲のままに。 続きを読む “台中 彩虹眷村”

台中

洗濯
台北は猫と人形以上に面白い所が見つからないだろうと判断して台中に行くことにした。
台中に降りると、沢山の出稼ぎ東南アジア人がグループを作ってたむろしていた。
ホテル横のバーのテラス席では、肥えた中年が1人泥酔しており、側頭部から崩れ落ちた。昭和メイクのお水のおばちゃんが二人がかりで起こそうとするも、意識をなくした巨漢の男は支えきれず、見かねて手を貸してあげた。
若者の乗ったおおきな車の後部席に積んだスピーカーからは、ダンス・ミュージックが大音響で鳴らされ、クラブの開店待ちの行列ができている。
日本人だというビンロウ売りの老人が話しかける「これ、美味しいよ」。老人の隣りに座っている台湾人店員が言う「この人ビザ切れて日本に帰らないで、ずっとここにいるんだ」
なんだよここ、村上龍の世界かよ。
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林柳新紀念偶戯博物館

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人形が好きだった。
ぬいぐるみ、アニメフィギュアのたぐいではなく、創作人形的なあれだ。
SMHの球体関節人形特集で、その方面に興味を持った。
すっかり人形熱は冷めてしまったけれど、かつての人形作りをしていた頃の熱情を少し思い出させてくれる場所だった。
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