北区

4月。初めての都内生活。
職場は池袋。給料がやたらいい。残業はない。バス通勤で満員電車とは無縁。たまに30分ほどランニングして帰る事ができる。職場の近くには豊島区の中央図書館があり、これが22時まで開いていて、仕事帰りに幸せな時間を送ることができる。サンシャインシティの水族館の年間パスポートを取って、癒されにいくことができるし、アロマプラネタリウムで優雅なひとときを過ごせる。
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石門金剛宮 四面佛

プランも何も考えずに来ている台湾で、もはや時間を持て余し始めていた。
台湾のもっと面白いところに行きたい焼。
そんな中見つけたこのブログ。
台湾のパラダイス!金剛宮への道【前篇】 | 京都ぬるぬるブログ
圧倒的熱量で綴る金剛宮に鎮座するめんたま飛び出た像に対する愛。
読みながらも、「ここまで熱くなることはないだろうなぁ…」とは思ったのだけれど、なかなかにユニークな場所だったので行ってみたのでありました。 続きを読む “石門金剛宮 四面佛”

台中 彩虹眷村

ある日、元国民党軍の外省人、黄永阜爺さんが暇つぶしに自宅に絵を描き始めた。

描き進むに連れて、自らの絵筆より生み出される極彩色に、黄爺さんは夢中になっていった。 描けば描くほど筆が進み、幼少の頃より黄爺さんの頭に巣食っていた幾つもの奇妙奇天烈な生き物たちや景色が際限なく描かれていった。

もはや自分の家や壁などのキャンバスでは足りなくなっていった。腕は唸りを上げて更に描くことを欲していた。
腕が意思を持ったかのように、描きまくった。無限に湧き上がる創作意欲のままに。 続きを読む “台中 彩虹眷村”

台中

洗濯
台北は猫と人形以上に面白い所が見つからないだろうと判断して台中に行くことにした。
台中に降りると、沢山の出稼ぎ東南アジア人がグループを作ってたむろしていた。
ホテル横のバーのテラス席では、肥えた中年が1人泥酔しており、側頭部から崩れ落ちた。昭和メイクのお水のおばちゃんが二人がかりで起こそうとするも、意識をなくした巨漢の男は支えきれず、見かねて手を貸してあげた。
若者の乗ったおおきな車の後部席に積んだスピーカーからは、ダンス・ミュージックが大音響で鳴らされ、クラブの開店待ちの行列ができている。
日本人だというビンロウ売りの老人が話しかける「これ、美味しいよ」。老人の隣りに座っている台湾人店員が言う「この人ビザ切れて日本に帰らないで、ずっとここにいるんだ」
なんだよここ、村上龍の世界かよ。
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猴硐猫村物語1 猫にかまけて

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猴硐(ホウトン)という観光地がある。九份からすぐなので、ついでに行くといい。

台湾の退屈さにがっかりしていたのだけれど、猴硐はとても自分の好みにあっている場所だった。

もともと猴硐は炭鉱の町で日本統治時代に主な台湾石炭産出記録を作った。土地の人達は坑道の梁や柱を食い荒らすネズミを駆除するために、沢山の猫を飼った。昭和13年に閉山され、廃墟となったが、近年「猫の村」として村おこしが始まり、静かな観光地として知られるようになった。

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