南京に行ってみた。
中山陵=孫文のお墓。
1926年から3年を費やして完成。その壮大さ、近代における古墳の如くなり。
墓道の階段は392段(当時の中国の人口3億9千200万人にちなむとされる)
民族・民生・民権
孫文は中国でも尊敬されていて、いたるところで道や、公園の名前になっている。
日本が誇る知の巨人、南方熊楠の親友だ。
明孝陵
25年かけて建てられた明の始皇帝の墓。皇后、殉死した40名の官女など50数名とともに眠っている。12対の石獣と4対の石人が並んでいるが、この造形、腰が抜けるくらいアレなんだけど、何か呪術的な意味合いがあってシンプルな作品に仕上がっているのだろうか。
地下宮殿が或るらしいのだけれど、その世界は誰も知らない。
国民党総統府
元々は皇族の庭園、そして清の行政、太平天国の本部、さらに中華民国の総統府と、変化していった場所。
南京大虐殺紀念館
敷地内に無数ある、悲劇性を増幅させる像の造形力に感動した。館内の内容よりも、こちらのほうが見応えがある。
中国語、英語、日本語、3種ののメッセージボードがあるのだけれど、日本語のボードに顔を向けるのがちょっと怖かった。
しかし館内の雰囲気は怒りで打ち震えている中国人ばかり、ということはなく、ブラブラと、まるで高校生絵画コンクールを見るがごとく観覧している人が多かった。
平和の女神像の周りで、白い鳩が隊列を組んで飛んでいる。
人類の負の遺産を見ることで、全人類の総意である世界平和を考えてほしい、というような文言で締めくくられていた。