蘇州にきて蘇州拉麺をたべずに帰るものは男ではない。そう毛沢東も言っていた。
蘇州拉麺で有名なお店らしい。
中華料理にありがちな、過剰な味付けとは違い、スープも麺も非常に繊細で、大自然のなかを流れる清流を想わせるそんな味わいだ。少女の赤い靴の踵に張り付いた落ち葉の香り、あるいは夏の盛りのにわか雨に降られた子犬の様な香りだ。
店を出ると、メガネを掛けた小太りの中年が話しかけてきた。
見覚えがある。店の中で美女2人を引き連れ拉麺を啜っていた人物だ。
名刺を出してきたので見ると、名前の上の肩書に、CEOと書かれていた。
「デザイナーをしている」と言うと「それは素晴らしい!」といって微信の連絡先を交換した。
この旅が終わっても、何度かメッセージが来た。
「上海蟹を食べに行こうぜ!」
「日本語分からないから通訳連れてくるから無問題だぜ!」
しかし、この期彼と会うことはなかった。残念。
蘇州は世界遺産の庭園が9つもある。
まずは近くにあった獅子林に入ってみることにした。
奇石が山と積まれ、洞窟になり、その周りに蓮池が取り囲む。
獅子に似た岩は大人気で、老若男女問わずまたがり、記念撮影をする。
中国ではよく観光名所などで豆や果物を食べるのだが、なるほど絶景を眺めながらゆっくりと間食をとるというのは、実に優雅。
しかしながら我々は日本人。カメラを首から下げ要所要所撮影し一目散に次の目的地に向かいます。
観光客相手のキャッチも沢山。路上フィギュア原型師も何人か。
蘇州博物館は太平天国の忠王府だそうな。なんだかよく知らないけど。
建物がモダンで綺麗で、展示品撮影してないな。
続く。