半年間働いた会社は営業もデザインも凄腕で経営の知識もある超凄腕の人が待ち構えていて、更にはアーティストの販促物を作成するため超ハイクオリティを求められる職場でありました。
「え、俺黄ザラの折込チラシばっかり作っていたんですけど……」
とか思ったのだけれど、その人含めてデザイナー二人。出来ないとか言ってられない。やるしかないのだった。
終電帰りが当たり前で、たまに徹夜。土日も作業してました。デザイナーとしては当たり前なのかもしれないですけれど、きつかった〜。
職場も刺激的で、罵詈雑言が飛び交い、泣き続けていた新卒二人が試用期間で辞めて、俺も半年で辞めるに至りました。
ただ、会社に対してあんまり恨みとかはなくて、営業もデザインセンスもずば抜けて高いディレクターは尊敬できたし、一緒に働いてる人たちとは殺伐とした世界で妙な連帯感があったし、ショービズ界の裏側も恐ろしくも興味深かったし、妥協を許さずリテイク喰らいまくり制作したものも、自分の力以上のものが作れたと思う。
家で徹夜で作っている最中に見たAKBのドキュメンタリーで「あっちゃんがあんな状況でもステージに立ち向かっているんだ!俺の作った物をファンのみんなが楽しみにしているんだ!頑張らなければ!」と、自分を無理矢理に鼓舞した。
しかし「右手もなんだか震えてきたし、よし、やめよう!」と思いました。
ただ、自分は意志薄弱で「辛いからやめます」と言えない人間です。勇気ある撤退が出来ず、過労死とか自殺するタイプの人間だと思います。
そういうわけで辞めるきっかけを探して、就職活動していたのですが、ポートフォリオ見せるとそこそこ感触がいいわけなんですよ。だって、デザインできる人の指導で、何度も何度も洗練させたものなのですから。
で、内定もらいました。上海の会社でデザイナー。