労働節。
中国では普通三連休らしいのだけれど、うちの会社は9連休。
人生引きこもりな俺様は、半分引きこもり、半分は観光でもしようかと思っていた。もう上海に来て半年になるのに誰もが訪れる豫園にすら行ったことがない。観光地に行ってもたかが知れてるっていう先入観があって、なかなか行く気が起きなかったので、この連休にせめてマーキングする感じで行こうかと考えたのだ。
でも、気が変わって、結構直前になって日本に帰ることにした。チケット高くなっちゃうけどね。
日本の仲間に会いたいとか、絵を描くためにIntuosが必要だったとか、いろいろ理由はあったのだけれど、一番は愛媛松山に行くことだった。
自分は23〜24歳の時に、四国遍路をしていた。お遍路さんの中でも最も過酷な歩き野宿遍路で、どこまでも続く道を、若い足に任せて歩いていた。とぼとぼと情けなく不安な、甘ったれたお遍路さんだった。
ぶらぶら歩く若い自分を、四国の人たちはとても暖かく迎えてくれ、お接待をよく受けた。
あの土地は、迷う者達に、本当に親切にしてくれる不思議な所だった。
沢山の人と出会い、人生の話を聞き、毎日いろんな体験をした。
足がマメだらけになり、18切符も切れる、ということで、43番札所で帰ることにしたのだけれど、そこで出会ったのが愛媛の本田さん。一晩の宿と、人生史上一番美味しかった御飯を頂いた。あのご飯の美味しさっていうのは、もうこの先体験できないんだろうな、ってくらい感動した。コメ一粒一粒に神が宿っていた。
「自分ちでとれた米だよ。東京の米は混ぜもんがおおいからね」と言った。
旅が終わっても本田さんとのやり取りは続いた。本田さんは米を送ってくれて、自分は落花生を送った。年賀状も交換して、たまに電話もした。
ずっと、「愛媛に来たら遊びに来て」と言われていたのだけれど、飛行機往復6万で6時間。あるいは新幹線使って片道2万で10時間。そもそも、激務で休みが取れず、遊びにゆくことすらままならない状況だった。
いつか訪ねたいと思いつつ実現できずにいた。
それから中国に来て日本の祝日を圧縮したかのような大型連休。
こいつを逃せば、会えないんじゃないかなとも思った。
ギリギリでとったのでちょっとチケットは高くなってしまったけれどね。
機内食って、なんでこんなに有り難い気持ちがするんだろう。
兄が出勤だからって、家を追い出されて近所を散歩。ノスタル爺。学生の頃ここでよく友達と釣りをしにきたな。
3日間は地元の仲間度出会い、いつもの様に充実したくだらない話をした。
しかし、インフルエンザとか豚の川流れとかそういうニュースがあったせいで、月餅のおみやげも嫌がられるは、インフルエンザ持ってきてないよね?とかいわれるは、扱いがひどいひどい。そういえば春節は日本に一時帰国した際にもらったインフルエンザで寝込んでいたっけ。。
おしゃれなバーで。何話したっけ。とりあえずリゾット食べる直前で、自分の制止を振りきって、上品な方々を前にゲロ吐いた話を始めた人がいたのは覚えている。
エガちゃん愛用のスパッツを作っているチャコットのお店が出来てた!いつか履くぞ!
温泉とサウナにも行った。露天風呂で虫干し。全然汗かかない体質なので心配された。
日本に来て一番食べたかったのは回転寿司でした。幸せだわ。腹いっぱい食べても安い。次から次へと運ばれてくる食べ物。ごちそうになりました。
柏のソウルフードは珍来だと思う。レイソルとかタレントとかを起用しためちゃくちゃなタイアップで開発したラーメンも面白い。大抵、木須肉か炒飯頼んでます。
いろいろ考えて、東京ー松山間の高速バスを利用することにした。腰が悪いのでちょっと高めの三列シート独立席1万数千円。片道14時間ちょっと。車中泊で2泊してビジネスホテルで2泊。復路の便は夜なので、三日間は遊べる。
俺は一人観光は大嫌いだが、一人旅が大好きなんです。