シェアハウス暮らしの始まり

成田から新宿駅に向かうバスの中は、誰も喋らず本当にひっそりとしていて、話すときでも、耳元で囁く程度だ。日本に帰ってきてからの一番の違和感は交通機関での人々の振る舞いでした。

中国では、人々はみな大きな声で会話し、笑い、食べ、マイク付きイヤフォンを使い携帯電話で自然に通話をしていました。全員が全員そうなのだから、悪目立ちすることはなかったのです。たった2年間での中国暮らしてそう思うのですから、留学や仕事で初めて日本に降り立った外国人は「こいつら、機械人間なのか!」と本当にびっくりすると思います。一方で満員電車のパーソナルスペースを侵犯しまくる様子は狂って見える。自分もその狂いの輪の中に入っていかなければなりません。

ホテルに向かいました。とりあえず3日間の予約をしています。
1日目の夜、シェアハウスに連絡をして入居できるかの確認をしました。
2日目、町田のヨドバシで月額480円のSIMを購入。小米にセット。これでネットが使い放題。持参したMacBookProにテザリングで繋ぎます。今思うとめちゃくちゃ遅いですけど、それでも通信環境ができたことでようやく人心地がつきました。暇に任せて検索してわかったことは、このホテルでは、かつて自殺者でたようです。

3日目 シェアハウスの内覧です。迎えたのは元ダンサーでヒッチハイクで世界に回っていたというハンサム管理人さんでした。本当に漫画に出てくる二枚目みたいな爽やかなお兄さん。

選択肢がないもので、もう入居は決めていたのですが、管理人さんが「お笑い芸人の方とかいて、朝までみんなで飲みながら語ることもあるんですよ」などと言うものだから、人見知りな自分は、つい「その……安心して暮らせるのでしょうか?騒ぐのは苦手なのですけど」などと、端からシェアハウスエンジョイしない姿勢を見せてしまいました。

伝え聞くところによると、シェアハウスを題材にした恋愛ドラマかなにかをやっていたせいで、積極的な人々は出会いと刺激を求め、住む人が多いそうです。三十路を超えてそういったヤングパワーに負けないようにしないとなと心に決めたのでした。

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