荒井浜海水浴場其ノ二

前回までのあらすじ。
無休残業上等、年収三百行ってるんだか行ってないんだか、ブラック企業で全てを黒に塗ってやるぜと叫ぶロッケンローラーの我ら。

中学校から帰ってみるテレビの中では、マルドゥック機関に選ばれた同じ年の子供達が人造人型兵器に乗って精神を病んでいった、そういう世界系の世代。
今では加持さんと同じ年。

老人達の負債をかたづける世代だぜ。
とか思ってたら、リーマンショックとかいうのと津波と原発で、おい、まじどうなるんだこれからのアトムの子供達……、背負いきれねぇだろう。
以上あらすじでした。

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荒井浜海水浴場その一

前回までの粗筋。
完全なワーキングプワーであるところの与太郎と熊は海に潜ってお魚を眺めることだけを心のよりどころとして生活をしていたのだが、あれほど待ち望んでいた海に今年に入ってまだ一度しか行っていないという事実に仰天し、吐瀉り、祈り、踊り、暮らしていた。紅の混じる吐寫物をまき散らしながら。南無。
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汚染海岸


日本沈没。日本御破算。
失業者がさまよい、若者たちは結婚も出来ず、車も持てず、年金制度も崩壊確実、鉛色の未来が広がる空に、アングリーヤングマンになれないハングリーヤングマンであるところのロスジェネ世代は酸欠した金魚のようにパクパクとあえぐのみ。
高校の仲間と久しぶりに集まったら、30新卒完全無職、8年バイト、真綿で絞められるように負けていく会社員。

「ママ、あの人達、エクトプラズムが出てるよ」
「太郎、あれは硫化水素ガスよ」

そうした不安がちっぽけになるような大地震と、末代まで残る原発事故。
毎秒汚染され続ける水、土、大気と人の心。
どうにも、暗い書きだしばかりだ。
だってしょうがないじゃない。
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仁右衛門島

紅のお船にゆられ到着するは、風光明媚な仁右衛門島。
渡り賃はらうから泳いで上陸していいですか〜といっても不許可でした。
ねじ式の舞台になった場所だと帰ってから知る。

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ウツボ

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